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 資産運用では、どのような資産にどれだけ投資するかという、アセットアロケーションを決定することが重要です。金利、株価、為替などのマーケットの先行きを予測し、株式や債券といった異なる資産にどのような割合で投資するかというアセットアロケーションを決め、具体的な金融商品、投資タイミングなどを決定します。運用収益の大半が、このアセットアロケーションで決まるともいわれています。「インデックス運用とアクティブ運用」 運用には、株式や債券などの市場全体の動きを示す基準となる指数に連動することを目指すインデックス運用と、銘柄分析等を通じて市場平均を上回るリターンを目指すアクティブ運用があります。 運用におけるリスクとは、リターンの不確実性(振れ幅)をいいます。ある金融商品に短期間のみ投資した場合と、投資するタイミングを分散しながら長期間にわたって投資した場合を比較すると、リターンの振れ幅は、短期間の場合よりも長期間にわたって投資した場合の方が安定しています。 長期間でみれば、リスクとリターンはトレードオフ、背中合わせの関係にあります。すなわち、リスクが高い資産はリターンも高く(ハイリスク・ハイリターン)、リスクが低い資産はリターンも低い(ローリスク・ローリターン)といえます。「ドルコスト平均法」 一定期間に一定の金額を継続して投資することで、投資タイミングを分散して購入単価を平準化させる方法です。投資金額は一定なので、価格が上がっているときには少ししか購入できませんが、価格が下がっている時には多く購入することができます。結果的に、平均購入単価が低くなり、長期投資に向いているといわれています。 運用の世界には「すべての卵を一つのかごに盛るな」という格言があります。これは、資産運用の対象をできるだけ分散させることで、資産のリスクを低減させることを言います。分散投資の方法には、投資銘柄の分散の他に、地域や通貨、投資タイミングの分散があります。 国立社会保障・人口問題研究所の「日本の将来推計人口(平成29年推計)」によると、日本の総人口は、2015年の1億2,709万人が、2053年には1億人を下回り、50年後の2065年には8,808万人になると推計されています。 医療技術の発展により長寿化が進み、人口構成が一段と高齢化する中、医療や介護にかかる支出は今後ますます増大することが予想されます。将来に対する不安が増しており、資産寿命の延伸が課題となっています。 少子高齢化が進展し、人口減少社会が到来する中、老後の生活資金確保のために、資産運用の必要性はますます高まってくると思われます。資産運用の必要性2資産運用のポイント3(1)アセットアロケーション(資産配分)(3)長期投資(2)分散投資 金融商品にもさまざまな種類があると同時に、そのリスクも異なります。一般的には、リスクの異なる複数の金融商品を組み合わせて運用することにより、全体のリスクはそれぞれのリスクの合計より小さくなります。「集中投資と分散投資」 集中投資とは、ある一つの金融商品に集中的に投資することです。予想が当たればより大きなリターンを得ることができる反面、予想が外れた時には、大きな損失を被ることがあります。一方、複数の金融商品を組み合わせて投資する分散投資では、集中投資ほどリターンは大きくないものの、リスクもまた小さくなります。7資産運用のあり方

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