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税制メリットのある積立制度 政府は個人の資産形成支援のため、積立制度の拡充や整備を行っており、ここではつみたてNISA(小額投資非課税制度)とiDeCo(個人型確定拠出年金)を紹介します。 つみたてNISAは、最長20年間、年間40万円まで非課税で積立投資を行うことができる制度で、2018年にスタートしました。最大「40万円×20年間=800万円」の投資元本を非課税で運用することができます。投資対象は長期・積立・分散投資に適したもので、信託報酬が低く、販売手数料も0円である低コストの投資信託に限定されています。 iDeCoは自分の運用次第で将来受け取る年金額が変わる私的年金制度です。3つの税制メリットがあります。①年金の掛金全額が「所得控除」となる、②運用益は非課税で再投資される、③受取時に「退職所得控除」、「公的年金等控除」が受けられる、の3つです。ただし、原則60歳になるまで引き出しできないことに留意が必要です。  人生100年時代を迎える中、生涯にわたって健やかで充実した生活を送りたいものです。資産寿命を少しでも伸ばすために、リタイア後に必要となる資金を想定し、できるだけ若いうちから長期・積立・分散投資による資産形成を行うことが大切なのではないでしょうか。行動経済学 経済学に心理学や社会学を取り入れた、「行動経済学」により、人間は必ずしも合理的には行動しないこと、また不合理な行動には一定のメカニズムや規則性が明らかになってきました。このことを行動バイアスと呼び、具体的には損失回避傾向などがあります。損失回避傾向は、利益を得た時の喜びよりも、損失を被る時の悲しみの方がより強く感じるためにリスクを避ける傾向のことです。 金融広報中央委員会が2016年に行った金融リテラシー調査の中で「10万円を投資すると、半々の確率で2万円の値上がり益か、1万円の値下がり損のいずれかが発生するとします。あなたならどうしますか」の質問に対して、約8割の人が「投資しない」と回答しました。計算上の期待収益率より、損失を回避したい感情が勝っているのかもしれません。当金庫のアンケートで株式や投資信託などの投資経験を質問したところ、6割の方は投資経験がないと回答しています。リスクのある投資運用を行うにしても、行わないにしても、一定の金融知識に基づいて自分に合った判断を下すことが大切なのではないでしょうか。健康寿命 上位7県(2016年)順位女性男性1愛知76.32山梨73.212三重76.30埼玉73.103山梨76.22愛知73.064富山75.77岐阜72.895島根75.74石川72.676栃木75.73静岡72.637岐阜75.65山形72.61全国平均74.79全国平均72.14出所:厚生労働省 健康日本21推進専門委員会資料3年ごとの調査平均寿命については、都道府県別のデータが5年ごとに公表されています。最新のデータ(2015年)によると、岐阜県の男性の平均寿命は81.00歳(14位)、女性86.82歳(34位)、愛知県の男性81.10歳(8位)、女性86.86歳(32位)となっています。(歳)4人生100年時代に何が必要か ~そのひとつ、資産寿命を考える~

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