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(図表3) 2500万円を貯めるための積立月額(図表4) 2500万円を毎月6万円ずつ引き出した場合の元金がなくなる年数当金庫作成当金庫が非課税で計算資産寿命の延伸 「平成28年家計調査結果」によると、高齢夫婦世帯では1ヶ月の生活費の平均は約27万円、年金などの収入が約21万円であることから、毎月6万円程度が不足する計算となります。65~100歳までの35年間では、6万円×12か月×35年間=2,520万円の資金が必要となります。2,500万円の資金を積立により、確保するため、毎月いくらずつ貯めればよいのかを試算したものが(図表3)になります。 資産運用にはリスクが伴います。このリスクとは、危険ということではなく、プラスやマイナスも含め、リターンの変動幅のことを示しています。 2018年3月末の資金循環統計によると、日本の家計の金融資産のうち投信・株式等の割合は14.9%であり、米国の46.8%と比べると低い水準にあります。日米家計のポートフォリオの違いが運用リターンにも大きく影響しています。(本誌のP6を参照してください。) 一般的に資産運用リスクを低減する1つの方法として、投資の時間を分散することが考えられます。長期間、一定の金額を継続して投資することで、投資タイミングを分散して購入単価を平準化することができます。この方法をドルコスト平均法といいます。例えば米ドル資産を毎月1万円ずつ購入する場合、為替相場が1米ドル100円の月は100ドル購入し、1米ドル200円の月は50ドル購入します。価格が安い時は多く買い、価格が高い時は少なく買うことにより、まとめて購入するよりも結果的に平均購入単価が低くなるといわれています。 資産を引き出す間にも運用を行うことで資産寿命を伸ばすことが期待できます。2,500万円を毎月6万円ずつ引き出すと35年で元金がなくなりますが、1%の運用ができれば43年と8年間伸ばすことができます。(図表4) 資産を引き出す時期を遅らせるため、65歳以降働くことも選択肢となります。 死亡保障を抑え、その分を生きている他の人の年金に回す仕組みにより、長生きした人ほどより多くの年金を受け取れる「トンチン年金」を生命保険会社が取り扱いしています。「トンチン年金」は17世紀のイタリア人ロレンツォ・トンティ氏が考案した保険制度に由来しています。開始年齢25歳30歳40歳50歳積立回数480回420回300回180回利回り0%¥52,083¥59,524¥83,333¥138,8892.0%(20%課税)¥37,219¥44,447¥67,833¥122,9842.0%(非課税)¥34,046¥41,155¥64,304¥119,218利回り元金毎月の引出し額元金が0になる年数0.0%2500万円6万円35年0.5%2500万円6万円38年1.0%2500万円6万円43年1.5%2500万円6万円49年2.0%2500万円6万円59年3人生100年時代に何が必要か ~そのひとつ、資産寿命を考える~

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