トーク122
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設立当初の取扱商品は米屋向けの「ノベルティグッズ」G…御社の成り立ちについてお聞かせください。  「株式会社ライスアイランド」(以下「ライスアイランド」と記載)は昭和58年にノベルティグッズ(販促品)を取扱う会社として設立し、「かかしの絵」と「米へんの漢字」が描かれたお茶碗を全国の米屋に販売していました。はじまりは夫と軽いノリで「お寿司屋に魚へんの漢字が書かれている湯呑みがあるのなら、米屋だったらこんなのがノベルティグッズとしておもしろいのではないか」というのがきっかけでした。その当時、私は夫が経営する「岐阜米穀株式会社」(以下「岐阜米穀」と記載)でお米の販売に従事しており、早速、勉強仲間の米屋に相談したところ「それはおもしろいアイデアだね」ということでとんとん拍子に事が進んでいきました。G…このお茶碗の「かかしの絵」と「米へんの漢字」は小塩社長自ら描いたものですか。 はい、そうです。元々高校教師をしており、国語と書道を教えていましたので、こういうことは得意でした。その後、「岐阜米穀」に勤務した後も何か自分の能力を生かせないかと思っていたところ、ノベルティグッズ(お茶碗)制作の話があり、あっという間にまとまって、気が付いたら別会社ができていたという感じです。G…ご主人様が経営する「岐阜米穀」に業務を追加する形態でもよかったのではないですか。 私もそう思いましたが、夫から「どうせやるなら別会社にして君の責任でやったらどうだ」と言われたので、私がトップとなり別組織ができたのです。ただ、会社設立後も夫は私を単に突き放すという感じではなく、二人三脚で協力、相談しながらこれまでやってきました。「強み」は長いバリューチェーンG…その後、御社とご主人様が経営する「岐阜米穀」はどういう道を歩まれたのですか。 平成7年に食糧管理法が廃止となり、米の流通が自由化され、米屋以外でも米を扱うことができるようになりました。こうした時代の流れを夫は先読みし、「岐阜米穀」は小売から卸売に業態を変更しました。そして、「ライスアイランド」も米のネット販売やアトピーのある子ども向けの特別精米(高白度精米)などを手掛けるようになり、業界でも先進的な取組みを始めました。 しばらくすると、「岐阜米穀」と「ライスアイランド」の立ち位置が決まってきて、2社で購買(仕入)から業者への販売(卸売)までの流れが構築できました。つまり、長いバリューチェーン(原材料の段階から最終顧客で消費される段階において、各段階における付加価値(value)の流れのこと)を確立できたのです。G…もう少し具体的にお話いただいてもよろしいでしょうか。 現在、「ライスアイランド」はミネラルやビタミン豊富な全粒穀物を商品化し、小売店に卸すほか、東京有楽町にあるアンテナショップで直販も行っています。昔は小売の割合が高かったですが、今はアンテナショップの直販程度で、主力業務は卸売です。また、アンテナショップで得た情報など時代を先行く「穀物クリエイティブカンパニー」として「美」と「健康」を提供する。■小塩社長が制作したお茶碗7

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