トーク121
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G…任せるというのは、口で言うのは簡単ですが、実際はとても難しいことですね。特に細かいことに口出ししないということは、なかなかできないことだと思います。 そうですね。意識をしないとできないかもしれませんね。しかし、細かいことを気にすることなく、柔軟な発想を尊重し、前に進むことが本当に大切なことだと思います。 こうした姿勢を現在まで貫き、おかげさまで「住宅用基礎の鋼製型枠(住宅などの床下にある基礎をより効率的につくるための建材器具のこと)」の業界シェアはトップクラスです。また、現在、力を入れている住宅用基礎関連商品の一つに「NSP Fシート」というものがありますが、これもお客さまの要望にお応えしようと、紆余曲折しながら、開発したものです。このシートは、住宅の基礎に貼ってコンクリートの劣化を防止し、きれいなデザインも施すものですが、業者からのリピート受注が徐々に出始めており、今後拡販が期待できる製品です。お客さまの要望に応えるため、知恵を絞って提案する。G…お客さまの要望に耳を傾け、それらを基に独自性のあるオリジナル製品を開発、提供するのが、御社の経営スタイルであり、強みですね。CS(お客さま満足度)についての考え方もこうした経営スタイルが基本になっているのでしょうか。 まさに、その通りで、お客さまの満足度を高めることを一番重視しており、当社の経営スタイルそのものと言っても過言ではないでしょう。特に人材育成は「任せる」ことG…社長になってどのような経営をされていますか。人材育成等も含めお話いただけますか。 経営には、いろいろなやり方があると思いますが、私はまだトップダウンで会社を仕切っていくことは難しいと考えていますので、ある程度のことは、部長等の責任者に任せ、何事にもチャレンジしてもらっています。元々、当社は、自由な社風で、従業員のアイデアを製品化し、成長してきた会社です。ですから、こうしたやり方が、当社にはあっているのかもしれません。ただ、厳しくしないといけないことは、メリハリをつけています。前向きな失敗については許すようにしていますが、注意をすれば、防げるクレーム等については、徹底的に原因を追究し、厳しく対応しています。 人材育成についても、同じことが言えます。お客さまの要望に応えていくためには、特に営業は「これでもか」というぐらいの提案が必要です。私が経験したように「自分で調べ、進めていく」ということが将来の力(提案力、開発力)につながっていくと思いますので、ある程度責任を持たせ、任せてしまうことで、皆が成長してくれればと考えています。ただし、父が私に対してそうだったように、細かいことに口出ししないなどの我慢も管理監督する側にとっては必要ですが。4■NSP FシートSPECIAL TALK

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