トーク120
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インターネットによる様々なコンテンツの無料化、不景気や年金問題等、テクノロジーの変化と社会不安と共に、若者は新しい価値観を築いています。こちら側の「ふつう」が時には通じないこともあるかもしれません。しかし、いつの時代も新しい環境に飛び込むことは、期待と不安でいっぱいであることに変わりはありません。特に、新入社員が1人だけ、あるいは同期が数人しかいない企業においては、「同僚=先輩=相談相手」という構造になりがちであり、職場での悩みを相談し、愚痴を言い合ってストレスを解消することがなかなか難しいと考えられます。新人だった頃のことを思い出し、若者の考えに少し耳を傾けながら、あたたかく見守っていくことが一番望ましいのではないでしょうか。◦キャリアビジョンを定期的に聞く、話し合う 自己成長を重視する若者の中には、上司や同僚に伝えないだけではっきりとしたキャリアビジョンを描いている人も少なくありません。その道筋はその時々の様々な要因によって変化するものの、最終的になりたい形がはっきりしている場合、「上司がそのことを知っていてくれている」ことが、仕事に対するモチベーションにつながります。例え人事に不満があったとしても、「目指す姿は分かったよ。でも、今この仕事をすることもそこにつながっていくから、頑張りなさい。」などと一言添えるだけで、離職率がぐっと下がるのではないでしょうか。◦「なぜこの仕事をする必要があるのか」をはっきり伝える 上記のキャリアビジョンを共有することに関連しますが、一見すると自己成長につながらなさそうな雑用に思える仕事を若者は嫌う傾向にあります。やる気の見られない仕事を頭ごなしに命令したところ辞めてしまったというケースもあるようです。新入社員が小さな仕事にやる気を見せない場合は、その仕事を通じてどのような収穫を得られるかなど、彼、彼女のビジョンにプラスになるということをはっきりと伝えると、真面目に取り組みだすかもしれません。◦業務に少しの自由度と責任を与える 入社してしばらくすると、言われたままの仕事をすることにも慣れてしまう社員も出てくるかもしれません。仕事を退屈そうにしている姿を見せてしまう若者には、工夫できる仕事を「君に任せる」という責任とともに与えることで、「自分の行動は自分で決めたい」という人間本来の欲求を満たすことができ、モチベーションの改善が期待できます。育てる若手社員との効果的な接し方総括営業企画部 福地17

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