トーク120
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元号が平成に変わってから25年以上が経過しました。メディアのあちらこちらで「平成生まれとしては初めての…」といった言葉が飛び交い、既に新卒で採用される社員に昭和生まれはほんの少しという状況になっています。日々若者とのジェネレーションギャップに驚きを隠せないという方もいらっしゃることでしょう。 本記事では、若者の定義を平成26年4月に当金庫お取引先企業に採用される可能性の高い1987年~1995年生まれの、いわゆる「ゆとり世代」とし、若者の価値観がどのようなものかを考察しました。考察するにあたり、当金庫が平成25年4月に行った「お取引先新入社員の就業意識調査」を参考にしました。この1年で日本の経済情勢が変化しているものの、本調査の対象者は今回定義した若者像と育った環境が近いことから、この調査の結果をもとに最近の若者の考え方や特徴をとらえていきます。来年度新入社員の採用を検討している企業の経営者・上司の方の参考にしていただければ幸いです。 「最近の若者」はどのような価値観を持っているのでしょうか。当金庫の「お取引先新入社員の就業意識調査」によると、「働く目的」について、非常にドライで現実的な考え方を持っているようです。仕事を通じて「自分自身の成長」や「やりがい」を追い求めるよりも「収入」という現実的な目的のために職業を選択している姿がうかがえます。全国調査に比べて「安定した収入の確保」への執着が強いことは、大企業就職者に比べ就職活動が長期間に及んだと考えられる中小企業就職者の特徴かもしれません。また、「現在関心のある事柄」についても「仕事」よりも「芸術・文化・芸能・スポーツ」への関心が高い結果となりました。また、あまり出世には興味を示さず、それよりもリストラや倒産など自分ではどうしようもできない憂き目にあった時に再就職できるようなスキルを身に付けたいとの理由から「入社後どんな働き方をしたいと思いますか」の問いについては、「専門職」を望む声が3分の1を占めています。このことは「今の会社にどのぐらい勤めたいと思っていますか」という質問に対して「転職・独立派(「能力が発揮できる会社があれば転職したい」・「待遇面等で条件の良い会社があれば転職したい」・「将来は独立したい」の合計)」(33.1%)が「定年まで働きたい派」(27.9%)を上回る結果となったことにも裏付けられています。「充実したプライベートをすごし、会社に依存せず自立した働き方をする」ことが、今の若者の理想的なライフスタイルのようです。最近の若者の価値観について基本データ◦ゆとり世代 (1987年~1995年生まれ)◦スマートフォン等も 簡単に使いこなせる◦就職氷河期を経験若者の考え方テーマ12

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