トーク118
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~結び~ このトークショーで、平尾氏は「最近叱ることができない人が増えている。感情を表すことでチームが活性化する。」などと自身の経験に基づく組織運営のポイントを披露しました。また、石川氏は「強い組織は立派な一匹狼の集まりである。その中で強い「個」がリーダーに育っていくことで、さらに強い組織が生まれる。」とまとめました。 改めて組織運営やリーダーのあり方を再認識することができた貴重な機会となりました。石川氏…筋肉も負荷を与えると太くなるように人も大きな苦労を乗り越えると一段と強くなります。困難な出来事も前向きにとらえ、逃げずに正面から取り組むことが必要です。り組むことが必要です。石川氏…強い組織は立派な一匹狼の集まりです。その中で強い「個」がリーダーに育っていくことでさらに「強い組織」が生まれます。石川氏…平尾さんは伏見工ラグビー部出身ですね。当時、伏見工ラグビー部の山口監督は、試合に惨敗し泣きながら「くやしいです」と叫んだ部員の姿に、「初めてチームがひとつになった」とおっしゃってい「初めてチームがひとつになった」とおっしゃっていました。「くやしいです」という心からの叫びが名門ラグビー部の出発点になったのですね。本当の強さを持つとは強い「個」「反発係数」平尾氏…弱さは強さの裏返しではなく、弱さを認め、それに目を背けずに克服してこそ本当の強さになります。「くやしい」とはカッコ悪い言葉ですが、大事な言葉です。平尾氏…チームを構成しているのは個人であり、成熟した個人の集まりほど「チーム」を意識します。皆が当事者意識を持つことで強い「個」が生まれます。平尾氏…昔はうまくできない選手に対して「出来ないならやめろ!帰れ、明日から来るな!」と監督、コーチが言っても、次の日に「くそっ!」と思い、立ち上がってきた選手が多かったように思います。ところが今はこうしたくやしさをバネにして立ち上がる選手が少ないように思います。石川氏…お話を伺っているとスポーツ界の名監督と重なります。例えばプロ野球の王監督は試合後、選手に対して「全力を出し切ったか?」と常に尋ねていたそうです。力を出し切ること平尾氏…大差で勝っている試合中、山口監督にこう叱られたことがあります。「どんな時も力を出し切れ!出し切らないと力は増えない。人間力とはそんなもんだ。」と。また続けて、「10ある力を今日ここで全部出し切ったら明日は10.01になる。そしてまたその力を全部出し切ったら、次の日には10.02 になる。」と言うのです。逆に「10ある力を9しか出さずに終わったら、次の日には9.99に目減りする。」と言うのです。この「どんな時も力を出し切れ!力を出し切らないと力は増えない。」という言葉が今までで一番僕に刻み込まれた名言ですね。11

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