トーク118
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マークについては、左のブルーは誠意を、右の赤は熱意を意味するものです。そして、真ん中にある右肩上がりの卵は創意と繁栄の願いが込められています。『本業』を全うするG…今や介護、健康用品という安定した経営基盤をお持ちですが、新分野へのチャレンジをお考えですか。社長…チャレンジ精神は、経営者にとっては、決して忘れてはいけないものですが、何事もよく考える、検討することが必要だと思います。また、儲かりそうな話があっても、『本業』以外のことは、決して手を出さないことを鉄則としています。これまでも「稼いだ会社のお金を運用してみませんか。」などの投資話をいくつも持ち掛けられましたが、そういった話には、一切乗りませんでした。大きく儲ける機会を逃したかもしれませんが、バブル経済崩壊後、多くの企業が経験した財テクの失敗は全くありませんでした。 新分野のチャレンジについても同様です。当社の経営も軌道に乗り、しばらくした頃、さらに規模の拡大を目指して、ある分野に参入しました。当社の強い点、弱い点を把握せず、将来の計画性も曖昧なまま、『やるだけやってみよう』と挑戦したのですが、最後まで自分たちのペースで事業を展開することができず、ついには、撤退というつらい結果に終わってしまいました。撤退の際、お客さまから「残念ですが、今後も頑張ってください。」と声をかけられたときは、申し訳ない気持ちで言葉も出ませんでした。企業ルポG…『石橋をたたいて渡る』といった慎重な経営判断が奏功したのですね。社長…まさにそのとおりだと思います。当社が取り扱う介護・健康用品をはじめとした製品は、すべて相手先ブランドによるOEM製品です。自社ブランドの製品は一つもありません。景気が悪くなると、『自社ブランド製品で勝負を仕掛けてみたい』と思うことがたまにあるのですが、現実は、綿密な事業計画や目新しい特徴がない限り、失敗する可能性が高いと考えます。 私が非常に感銘を受けたある有名企業のトップの言葉を一つ紹介しましょう。それは、『昔は100円で売らないと利益が出なかった製品を、今は10円で売っても利益が出るまで企業努力を継続しなければならない』という言葉です。現状打破をしようと焦って新しいものに飛びつく前に、生産の効率性や材料のコストダウンなど我々の足元には、まだまだ実践できることが数多くあると思います。『日本品質』に磨きをかけるG…非常に含蓄のある言葉ですね。こうした厳しい時代のなか、もう一度、足元を見直し、強みに磨きをかけることが必要なのかもしれませんね。社長…こうした時代だからこそ、生産技術、材料のコストに至るまで、徹底的に見直しを行い、競争相手が真似できないものを開発することが求められると思います。当社は、お客様であるメーカーと一緒になって構想を練り、その製品に最も適した素材を材料メーカーと共同で開発し、特殊な溶着技術を駆使して製品を開発製造しています。 当社の製品は『空気を入れることで形が生まれ、それぞれの役割を持つようになるもの』ばかりです。つまり、空気が抜けてしまっては、製品としての意味をなさないのです。したがって、素材と素材を密着させる技術つまり溶着技術が命とも言えます。当社が最も得意とするのは、『高周波ウェルダー』による溶着方法です。これは、■本社外観企業概要■本社所在地:岐阜県瑞穂市宮田245番地■創 業:昭和15年■資 本 金:2,400万円■従業員数:69名■事業内容:空気入り製品製造■ISO9001およびISO14001取得済8

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