トーク117
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をしなければならなかったので、非常にタイトな状況が続きました。「1年かけて製造した専用機が本当に動くのか。もし動かなかった場合、資金がない」、前社長は「夜も眠れないほど、苦労した」と今になって話をしてくれます。 現在は、面積2,900㎡の工場を2010年に安八郡安八町南條地区に新設しましたので、大規模な案件でも十分に対処できます。社員が生き生きと働けるこの会社を、次の世代につなげていくことが夢G…最後に社長のエネルギーの源と夢をお聞かせください。社長…私には趣味らしい趣味がありません。休みの日はできるだけ仕事のことを忘れ、妻といっしょに食料品などを買いにスーパーへ行きます。これが息抜きです。こんなに心配させ、私のわがままを許してくれた妻と他愛もない会話をすることが今の楽しみとは、考えてみれば妻の手のひらの上に私の人生があるのかも知れませんね。口には出しませんが「本当に感謝しています」 設立から10年余りで、当社がここまで成長できたのは、社員の頑張りがあったからですが、今後も当社が成長・発展できるチャンスが多くあります。その機会を是が非でもつかみたいと考えています。そして、社員が生き生きと働けるこの会社を次の世代へつなげていきたいと考えています。これが私の夢です。G…社長さんは、まだまだフロンティア精神に満ち溢れておられますね。今日は私も強い活力を感じることができました。本日は、大変参考になるお話をお聞かせいただき、誠にありがとうございました。す。時間がかかりますが、最終的にこの方法が、実践的な本当のプロを育てる最も近道であると考えています。当然、後から部・課長、経営幹部がフォローし、お客様には迷惑がかからないようにしています。 若い社員は、我々がフォローする姿を見て、「これではだめだ」と強く認識するのでしょう。自ら進んで勉強するようになります。そうなれば、しめたものです。目を見張る成長を遂げ、プロのエンジニアに大変身します。 今後の課題は、海外戦略において、現地で有能な人材をいかに多く育てるかです。2009年、タイに現地法人(WGSI Corporation Ltd)を設立し、現在12名のスタッフがいますが、習慣や仕事に対する考え方の違いから、日本で行っているような調子で優秀な人材を育成できないのが実情です。日本から社員を送り込み、対応出来ないこともないのですが、やはり、現地法人は、現地でスタッフを確保し、育成し運営することが理想です。将来的には、お客様が海外で使用する「専用機」は、海外で設計、製造できる体制にしたいと考えています。G…海外でビジネスをするのは、一筋縄ではいかない難しい部分がありますね。その他、今までにご苦労されたことはありますか。社長…当社が設計、製造する「専用機」は全長が数十メートルに及ぶ巨大な機械です。会社設立当初、まず苦労したことは、大規模な「専用機」を組み立てる場所がなく、福島や福岡などで組み立てなければならなかったことです。効率が悪く、1年中出張ばかりで、たいへん厳しい環境での仕事が続きました。 もう一つ苦労したことは、資金繰りです。開発する「専用機」の規模が大きければ大きい程、受注金額も大きくなり、納期も1年先となると、多額の運転資金が必要となります。 設立当初から、大規模な「専用機」を開発する仕事を受注したものの、社外協力業者には現金支払い■「小型専用機」から「大型専用機」の組み立てまで対応が可能な工場設備■経験豊富な設計スタッフがお客様のご要望に応じた設計・開発を行う■機械部品などを設計図を見ながら自社工場内で組み立てた後、 「専用機」の試運転調整を実施9

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